岡山市 8月以降の接種予約停止 国のワクチン供給量減で
岡山市 8月以降の接種予約停止


 岡山市は12日、国からの新型コロナウイルスワクチン供給が見通せないとして、8月以降の接種の新規予約受け付けを同日から停止すると決めた。予約済みの接種は予定通り実施する。

 市役所で開いた対策本部会議で決定した。集団接種、個別接種、市独自の職域接種とも、予約を停止した。市は既に7月分の予約を中止しており、予約受け付けは全面ストップとなる。16日から年代順に開始する予定だった50代以下の接種は8月末以降に延期する。

 市の試算によると、見込まれる国からのワクチン供給量では、これ以上予約を受け付けると不足が発生することから判断した。

 基礎疾患のある人ら優先接種対象者の予約は、ワクチンの供給量を見ながらできるだけ早い時期の再開を目指す。

 大森雅夫市長は「重症化リスクのある人の接種をまず確実に実施する。引き続き、安定的なワクチン供給を国に要請していく」と述べた。

59歳以下 接種1カ月超遅れか

 岡山市が12日に公表した新型コロナウイルスワクチン接種のスケジュール見直し。既に新規予約を停止している7月分に加え、8月以降も当面、受け付けを取りやめる。59歳以下の一般接種の開始は、従来の計画より1カ月以上遅れ、8月末以降になる見通しだ。

 市によると、7月後半の国からのワクチン供給量は希望量の2割程度の約6万3千回分にとどまる。8月以降も希望を下回る見通しという。

 優先対象となっている60~64歳や基礎疾患のある人らが、予約している7、8月中の接種は、キャンセルせずに実施する。ワクチン供給の見通しが立ち次第、できるだけ早い時期に新たな予約の受け付けを再開する。

 16日からの予定だった59歳以下の予約と接種は、いったん開始を見送る。予約開始は8月中旬以降、接種は8月末以降に延期する。年代順に順次スタートする計画としていた予約、接種の方法もワクチンの供給量を見ながら再検討する。

 また、市独自に優先対象とした教職員や保育士について、岡山っ子育成局などは12日以降、県が設けている集団接種会場を積極的に活用するよう各学校園に依頼する。

 この日開催された本部会議では、ワクチン接種状況の報告もあった。今月9日時点で、高齢者約19万5千人のうち、1回目を接種した人が約14万4千人(74%)、2回目を終えたのは約10万1千人(52%)だった。

 宮地千登世感染症対策担当局長は「高齢者の接種は、目標とする7月末にはおおむね完了する」と見通しを示した。一方で、11月末としている市全体の接種完了の目標について、大森雅夫市長は「ワクチンが届かなければ難しいと言わざるを得ない」との見方を示している。