真田幸村はキリシタン? おもしろばなしを出版 京都

「真田丸」真田信繁(真田幸村)の周辺 ニュース


 放映中のNHK大河ドラマ「真田丸」の主人公である戦国武将の真田幸村(信繁)に関する100のエピソードを集めた本を、史跡研究家の青木繁男さん(83)=宇治市=が出版した。「通説だけではなく、あまり知られていない話を集めた」と話している。

 タイトルは「真田幸村 時代のおもしろばなし 百話」。青木さんは「新選組記念館」(京都市下京区)の館長としても知られており、「少年時代は、幸村や真田十勇士がヒーローだった」という。大河ドラマを機にこれまで収集してきた資料を基に執筆した。

 徳川軍と豊臣方が戦った「大坂夏の陣」で、真田軍の突撃により徳川家康が討ち死にしたという有名な説から、幸村はキリシタンだったかもしれないという意外な説まで幅広く書き記している。

 幸村キリシタン説では、イエズス会による大坂の陣の報告書に「真田フランコ」という名前があり、この人物を幸村とする説があると紹介している。

 父の昌幸や兄の信之など一族に触れ、幸村の子どもたちがどのような人生を歩んだかをつづっている。当時の武将らが幸村を評価した言葉も盛り込んだ。

 また、大坂の陣で庶民の女性や子どもらが戦に巻き込まれた現実を伝えており、青木さんは「幸村の名が後世に残った戦いだったが、一方では一般市民に大きな被害があったことを忘れてはいけない」と話す。

 「ドラマは三谷幸喜さんの面白い脚本と主演の堺雅人さんの名演技で大いに盛り上がるだろう。幸村ゆかりの地域の人をはじめ、多くの人に読んでもらいたい」としている。

 ユニプラン刊。A5判、224ページ。1458円。書店で販売している。


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