岡山 高梁・備中松山城が「真田丸」に

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「真田丸」真田信繁(真田幸村)の周辺 ニュース


備中松山城(高梁市)に「六文銭」の旗印?。1月から始まったNHK大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像に、高梁市の備中松山城が登場している。真田家ゆかりの山城のイメージに合うとして採用された。地元からは観光客増への期待が高まっている。
 番組冒頭の約2分40秒の映像の序盤から中盤にかけて登場する。「真田丸」の題字に続いて大手門北側の石垣が映し出され、石垣の上には真田家の家紋として知られる「六文銭」の旗が翻っている。壁は白壁から土壁を思わせる黄土色にCG加工。本来は流れていない小川が見える大手門の映像に切り替わって出演者が紹介された後、ハイライトともいえるのが本丸の石垣と天守のシーンだ。
 堅固な石組みから白壁の天守(国重要文化財)がのぞくカットが挿入される。天守の屋根を上空からとらえたショットも見どころで、「ハリウッドクラス」(NHK映像デザイン部)という高精細カメラと、ドローンで撮影した。
 「真田氏が拠点とした岩櫃(いわびつ)城(群馬県)は天険の山城とされるが現在は失われている。イメージに合う城を全国から探した」とNHK映像デザイン部。標高430メートルにあり、天守が残る山城は全国でここしかないことから採用が決まり、昨年9月にロケを行った。
 ロケには地元住民も協力。たかはしフィルム・コミッションは許可申請の助言、撮影時の観光客の誘導などを担った。ロケに立ち会ったフィルム・コミッションの石井雅之会長は「備中松山城をPRする絶好の機会。最新の機器で撮影された美しい映像をアピールして観光客増につなげたい」と言う。
 映像を制作した佃尚能クリエイティブディレクター(34)は「高梁は武家屋敷の町並みなどもあり、絵になる場所が多い。機材を抱えての登山は大変で、野生のサルが映り込むなどのハプニングもあったが、迫力ある映像に仕上がった」と話している。